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「面白そうなことをやっていますね」
透明感のある、高く澄んだ、けれど冷たい金属の様な声が聞こえました。
この場所にはわたくしと罪人である氷帝メンバーの方しかいらっしゃらないはずです。
考えるより行動。
わたくしは即座に愛刀である二振り一対の日本刀、人の背丈ほどもある長い「正義の剣」と、反対に脇差ほどの小さな「裁きの刀」、二本合わせて「処刑のギロチン」を手に持ち、すぐさま声の主のもとへと向かいました。
「どちらさまでしょう。現在わたくしどもは取り込み中ですので、用件があるのでしたら手身近にお願いいたしたいのですけれど」
「だったら、その物騒なものをしまってください」
「あら、それは貴方にも言えるのでは?水玉模様のデスサイズ、石凪の死神さん」
そこにいらしたのは、女性ではなくて男の子でした。
綺麗な声でしたので、てっきり女性かと思ったのですけれど。
いいえ、今はそんなこと問題ではありません。
「石凪調査室さんの派遣さんが、薄野部隊になんのご用でしょう?もしや先ほどの調査の件で何か問題がありましたでしょうか?」
「いいえ。僕はただ、死神としてここにいるだけです」
「わたくしが死ぬ運命なのでしょうか?」
「はい。残念ですが、おとなしく殺されてくれます?」
死神の決定ならば致し方ありません。
もう少し人生を謳歌したかったのですが・・・。
せっかく第一部隊特攻隊長にまで昇りつめましたのに。
あぁ、そうでした。
「少し待ってもらえますか?わたくし、そこに居る方たちを始末しなければいけませんので」
言った瞬間、今まで呆然としてらっしゃった氷帝の方たちが再度はっとしました。
おびえたような目で見られましても、これは決定事項なんですよ。
さぁ、処刑のギロチン、久しぶりの活躍です。
「それをさせないために僕が来たといったら、貴方はどうします?」
氷帝の方たちの目が輝きました。
けれどそんなのわたくしが許しません。
この方たちは悪なのです、どうして余罪が明らかなのを許しておけましょう。
正義の名の下に生まれた薄野の名折れです。
「ならばわたくしは貴方と戦うことになるのでしょう。余計な血は流したくありませんが、仕方ありません」
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