「ふー」
「あれ?」
の膝の上でうとうとしていた王子は、ふと鼻をつく匂いに顔をあげた。
見上げた顔はいつも通りだけれど、いつもと違う。
吐き出される紫煙、鼻につく軽い匂い。
「、たばこ、吸ったっけ?」
「時々、吸うかなー。今はなんかそんな気分」
「たばこ、体にわるいってゆさが言ってたぞ」
「ボクは大人だからいーんだよ」
「大人になったらたばこ体にわるくない?」
「たぶんねー」
まだ青年ともとれる容姿を持つが煙草を吸うと、不良みたいだった。
けれど大きく長い手が煙草を挟んで口に持っていく姿は綺麗だった。
「いつからおとな?」
「ボクが許可出したら大人」
「まじかよー!おれ、もうおとな!?」
「王子は一生子供だねー」
「えー、なんでー!!」
「それはもうちょっと賢くなったら気づくんじゃない?」
王子はえーっ、とむくれたが、は煙草をふかすだけだった。
しばらくばたばたと暴れていた王子だが、もとより眠かったせいで次第に静かになっていく。
は一度大きく煙草を吸い、ゆっくりと吐き出した。
フィルターだけになった煙草を灰皿に押しつけて、ヤニ臭くなってしまった手で王子の頭をなでる。
一応大人で、煙草も吸ったりしますよ!というそれだけの話でした。王子はいずれ賢くなると思います。
2008 08 21
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