「にゃぁう」
「にゃーお」
後者は人間の声である。
アフタヌーンティーを持ってきた由紗の目の前には、
猫とじゃれあうがいた。
「猫、どうされたのです?」
「拾ったの。綺麗でしょ、ふさふさ」
「首輪付いてますよ」
「なーぅ」
ごろごろとの膝の上で猫の首には、きらりと光る首輪が付いていた。
毛並みの良さ、品の良さからいってどこかの金持ちの飼い猫なのだろう。
由紗が指摘しても、はまるで気にする様子もなく猫なでている。
猫も猫で気持ちよさそうにになでられている様を見れば、
彼が正式な飼い主のように見えた。
「あー、癒される。動物って良いね。あったかいし」
「飼うのですか?」
「どうする?」
「んなぉ」
「そっかそっか、ボクに飼われたいって」
勝手に猫語を解釈し、飼う気満々らしい。
笑顔で猫を抱え、ほお擦りする。
はぁ、と悟られぬ程度に由紗は嘆息し、飽きたら世話を押し付けられるのだろうか、餌を買って来なければ、他に必要なものは・・・
とこれからのことを考えた。
「あ、」
由紗が声を聞いて顔を上げたとき、開いていた窓枠に
先ほどまで膝の上で気持ちよさそうにしていた猫が居た。
座ってこちらを向き、尻尾を優雅に振っている。
「にゃーお」
一声鳴くと、三階の窓からひらりと飛び降りた。
飛び降りた猫の安否を気遣い由紗が窓の下を覘いて見れば、猫はなんてことないように悠々と歩いていた。
「あー・・・・・・」
「家に帰ったのでしょう」
「猫ぉ」
「新しいのを調達してきましょうか?」
「やー。あの猫が良かったのー」
「連れ戻しますか?」
「んーん、行っちゃったんなら、もういいや」
は諦めたようだが、まだ未練がましく窓を見て、ねこー、と言っている。
「猫は気まぐれだなぁ、せっかく拾ってあげたのに」
はぁ、と面白くなさそうに呟くを見ながら、貴方も似たようなものですよ、と心の中だけで由紗は言っておいた。
レオさんが帝王様を猫みたい、と可愛らしく言ってくださったので、にゃんこネタ。
2006,10,7
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