「へぇ、君がヒバリ。ヒバリキョウヤ」
そう言って雲雀は見ず知らずの少年に声を掛けられた。
「誰、君」
「君がのお気に入り?なんだ、案外普通」
「・・・・・・・・・・・・誰?」
雲雀はの名を聞いて、戦闘体制に入る。
雲雀にとってという存在は、決して気を許してはいけない存在になっていた。
「オレは王子、の子供」
「ふざけてんの?」
「本気だよ。だってオレ、本当に王子だもん。名前も、本質も」
にぃ、と笑う王子に、雲雀は構えていたトンファーを打ち込んだ。
行き成りの事だったにも拘らず、王子は易々とそれを交わす。
そして再び笑った。
「あっはは、やるねぇ!うん、なるほど、好みの性格だ!」
「君、本当に何者?」
「何度言えばわかるの?オレは王子、の子供で、暗殺者」
はたしかに大人だが、こんな大きな子供がいるような年齢ではなかったはずだ。
それに、自分と似たような外見の子供が暗殺者だとは到底思えない。
だが、という名前が出ただけで信憑性は増す。
なら、ありえない事などない。
「が気に入ってるみたいだから見に来たけど、
将来に期待、現状は雑魚ってトコかな。美人ってのがプラスだね」
「何言ってるの、喧嘩なら買うよ」
「うん、それもいいけど、それをやったらオレがヒバリを殺しちゃうから。
そうなると、オレがに怒られる」
「僕は負けない」
「あはは!ムダムダムダぁ!オレを誰だと思ってるの?インペラトーレファミリー御用達の暗殺者であり、王子であり、の子供であるこのオレが、お前なんかに負けると思う?身の程を知れよ、ばーか」
「咬み殺す」
そう言って雲雀が一歩踏み出した瞬間、もうそこに王子の姿はなかった。
どこに、と思い顔を動かそうとすれば、首に鋭利な感触。
「鈍い、鈍いね!はは!どうしてこんな奴には熱心なの?わかんないなぁ」
後ろから聞こえる声は、先ほどまで目の前にいた王子の声だった。
首に宛がわれたのはナイフ。
雲雀には何も見えなかった。
王子がいつ移動したのかも、ナイフを出す瞬間も。
「本当は殺しても良いんだけど、が怒るからなぁ。あの人、怒ると怖いし痛いんだよ?手加減なしの容赦なし。まったく、信じられないよ。本気で殺そうとして来るんだから」
雲雀は動けない。
声も出せない。
「だから、生かしといて上げる。精々強くなりなよ。このオレとやりあえるくらいにね」
ばいばい、と言って王子は消えた。
残された雲雀は、自分が負けたという事実を受け入れる事が出来なかった。
いつでも雲雀はやられキャラ。(総受けともいう)
2006 10 07
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