お子さま行進曲



ぎょきぎょき、髪を切る時特有の何とも言えない音が聞こえたので、ひょっこりとエースがそこに顔を出した。
見てみると、テルテル坊主なと大きい図体とは対照的な小さなハサミを持ったジョズがいる。
何をしてるのかと聞くまでもなく、散髪だった。
散髪はあっという間…というか、既に終わりかけだったらしく、エースが見つけてすぐ終わった。
あのテルテル坊主のカサの部分のような布をはらって、が立ちあがる。


「さっぱり!ありがとー!!」


軽くなった頭が嬉しいのか、いつも通りなのか、にこにこしながらとジョズが談笑する。
別にを探していたわけでもジョズに用事があったわけでもなく、ただ単に顔をのぞかせただけだったので、散髪も終わったのなら立ち去るか、とエース思った矢先にがエースに気付いた。
おぉいと手を振られたので、エースはとことこと二人に歩み寄る。


「エースだ!エースもジョズに髪切ってもらう?」

「んにゃ、俺は通りすがり。お前も髪を切るなんて人並な事をするんだなァ」

「長すぎたら邪魔だし、短くしたらすぐ伸びるし、ちょうどいい長さで結ぶのが一番!」

「お前にしたらそこそこまともな意見だな」

は昔、マルコの奴に怒られたもんな」


ジョズが笑いながらの頭を撫でる。


「前自分で髪切ったら怒られてさー、自分で髪切っちゃだめなんだー」


だからジョズに切ってもらってるんだよねー。なー。仲良しとジョズ。というか、白ひげ海賊団はみんな仲良し。
そもそもなんで自分で髪を切るのがダメなのだろうか、と考えたが、どうせマルコの考えることなんてエースにはわからない。
別にそれで問題があるわけではないし、エースには関係のない事だから深く考えるのを止める。


「あ、エース髪切りたかったらが切ってあげよっか?」

「伸びた時、気が向いたらな」

「切ったげるね!」






  
後日談
なんとなく夕飯時にマルコに散髪の話を聞くと、は過去一度…坊主になった事がある……、と嘆くマルコに、幼いころのはどれだけアホだったんだろうと今と比べるエースがいたとか。
あと、寝る時その日あった出来事を思い出して、ん?と思ったエース。
2011/08/08