
お子さま行進曲 ロジェと!
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は夏になるとよく消える。 そして大人はを探して汗だくになる。 屋根裏でほこりまみれになっていたり、 洗面所の下の排水管にくっついていたり、 押し入れの羽根布団に埋まっていたり、 軒下でダンゴムシになっていたり、 倉庫の段ボールの中で丸まっていたり、 とにかくわけのわからない所に潜むものだから、初期は行方不明になった!と大騒ぎしたものである。 は暑さに弱いらしく、涼を求めて家の中をさまよう。 わかりやすい時は冷房のよく聞いたオヤジの部屋にいたり、台所でアイスを食べていたり、浴槽に水を張って水没していたりするのでまだわかりやすいが、わからない時は本当にわからない。 呼べば出てくるけれど、大抵はぐだるか寝ているかのどちらかだから呼んでも出てこないし、本当に夏場は困る。 「おーい、よーい」 今日も今日とて涼を求めて旅立ったが見当たらない。 呼んでも出てこないので、たぶん寝ているのだろう。 家を隅から隅まで探せば見つかるのだけれど、ぶっちゃけめんどくさい。 マルコだって夏場で暑いし、無駄に動きたくない。 甚平と団扇装備という真夏のおっさんスタイルをとってまでクールビズに努めているマルコとしては、これ以上体温をあげることはさけたい。 もともと低体温だが、だからこそ暑さに弱いという面もある。 昼飯のそうめんがのびきってしまう前になんとか見つけなければ。 「…俺だけ食うか」 からんと音を立てた氷を前に、出てこない方が悪いと割り切って食べてしまうのは簡単だ。 そうめんと氷が入ったどんぶりを食卓に並べ、コップと麦茶と箸を並べる。 普段なら子供用の椅子にが座ってまだかまだかと飯を待っているものだが…。 あ、普通に俺が腹減った。 「しっかし、先に食うと恨まれる」 の食い物の恨みは恐ろしい。 以前も同じような事があって、その時は諦めて先に食べた。 夕方になってひょっこり出てくると、お昼ご飯といってわんわん泣いた。 出てこなかった方が悪いと諭しても、寝てたんだから起こせばいいだろうと逆切れだ。 起こそうにもどこで寝てるかわからないんだから仕方ない。 ぴぎゃー!と猛抗議するような泣き声になった所で、煩さに耐えられなくなった徹夜明けのイゾウが苛立ち混じりに部屋から出てきて棚からお菓子を出して収束した。 ついでに煩いと一発殴られたのだが、お菓子を貰ったので泣きやんでいた。 本当に食べ物の事以外となると興味が失せる困った子供である。 さて、どうしたものか。 ほっぽったままで恨まれるか、暑い中探し回ってのびたそうめんを食べるか。 …食うか。 「おー、今日はそうめんかー!」 「おひるごはーん!!」 椅子に座ってそうめんをすくった所で台所の引き戸ががらりと開いた。 現れたのは出先から戻ってきたサッチと、行方不明だっただった。 何事もなかったかのように食卓につくに、まぁいいかとマルコはコップに麦茶を注いでやる。 サッチが俺のはー?と聞いてきたが、昼に帰宅することを告げていなかった奴の昼飯なんて用意しているわけがない。 自分で茹でろ、と切り捨てる。事前申告していないのが悪い。 まだかまだかとがこちらを見ているので、手を合わせる。 「いただきます」 「いただきまーす!」 「えー、俺のはァー」 まぁ今日は無事発見できたので良しとしよう。 □ → 2011/11/01 |