お子さま行進曲 ロジェと!



近所の公園に遊びに来た二人は、春めいている広い花畑を見て顔を輝かせた。
「わー、お花がいっぱい!」
「ロジェ、おにごっこしようおにごっこ!」
「まってちゃん…あ、シロツメクサだ」
どこかへ走り出すを追いかけて駆け出そうとしていたロジェは、足元に生えていた白い綿毛のような花を咲かせる草を見つけて目を輝かせた。
「しろつめくさ?」
「このお花たべられるんだよ、パパ言ってた」
ロジェはかがみ込んで、シロツメクサを一つぶちっと引き抜く。傍に来たは、興味を抱いた様子でそれを覗き込んだ。
「たべれる?」
「うん。かわいいおはなだよねー」
きらっ!との目が輝いている事に気づいているのかいないのか、ロジェは立ち上がるとにこにこ笑いながらの鼻先に突き出した。
「あもっ!」
は喜んで食いつくが、口に広がる草の味に笑顔が消える。
「もしゃもしゃ、ふぁぶい(まずい)」
「あはは、たべてるたべてる」
「吐き出せーーー!!!」
しかめっ面でもぐもぐ口を動かすを見て、ベンチで煙草を吸っていたマルコが慌てて駆け寄った。

怒られてしゅんとしたロジェは、その日の夜にスモーカーから正しいシロツメクサの食べ方を教わったらしい。