
お子さま行進曲
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「サッチはなー、しばられるのがすきなんだって」 「ほんだながにだんになっててになってて、うしろっかわにえろいほんがあるって!」 「あとはー、んー、そう!いつかカノジョにきせるためのベビードール?を、こっそりかくしてる!」 へぇ、そうなの。と笑顔でナースは肯く。 心中では表情と全く違うことを思い描いているのは、にもなんとなくわかった。 だって、ナースの部屋の温度が少し下がったように感じる。 マルコからサッチの好きな物の話を聞かされて、みんな知りたいだろうからまずはナースに教えてやれと言われたので、ちゃんと話したのに。 ナースの笑顔がどこか冷たくなるのを見て、もしかして悪い事を言ってしまったのかとは己の言動を振り返る。 うん、大丈夫。マルコが言っていた事をそのまま言ったから、間違っちゃいない! ただ、えろい本の隠し場所は言っちゃ可哀想だったかなぁ、と少しだけ後悔する。 むしゃむしゃとおやつを食べていると、最後に一つ思い出した。 「サッチはどえむだから、みんなにふまれたいんだって。だからよろしくおねがいしますって」 * 「なァマルコ。俺はモテ期が来たかもしんねぇ」 「どーでもいいよい」 「最近ナースから熱い視線が俺に!!」 「(ぶふぉっ)」 壮絶なる勘違いに、盛大にマルコは吹いた。 最近船内に出回っている噂をこの男は知らないのだろうか。 いや、知らないからこそこうして勘違いしていられるのだろう。 に教えた一部事実を含むサッチの偽りの性癖は、ナースを通して今やモビー・ディック号全員の知る所だ。 がバカで忘れっぽいのを含め、様々な事を吹聴するように仕向けたが、どうやらナースに関することは覚えていたらしい。 ナースから冷たい視線を一身に浴びているのに、温度をプラススマイナス間違えて感じているサッチは清々しい程のバカだ。 「な、なんだよ急に吹きだしやがって…。変な奴だな」 「サッチ、これはお前が吹っかけてきた喧嘩だよい」 だから俺は同情しねぇ。 その一言に、サッチは首をかしげるだけだった。 □ 2011/01/21 |