お子さま行進曲



別に、何がどうしたとかそうわけじゃなく、ただそうしたかっただけだ。
ベットに腰掛けてふんふんと鼻歌を歌って足をばたつかせているの正面に立って、キスをした。
左手を後頭部に、右手はズボンのポケットに入れたまま、腰だけを曲げて、唇同士をくっつけて、離す。
どちらともない息が顔にあたる。
の目を見たら、きょとんと瞬いていた。
そしてまた、キスをする。
あふ、と息を吐いたを、そのままベットに押し倒した。



「マルコ?」

「なんだよい」

「なぁに?」

「なんだろうな」



下から仰ぎ見られて、視線に感じた。欲情した。
顔の横に肩肘をつき、鼻に噛みついた。
うひっとが鳴いた。
唇を舐めて、うっすらと開いた口から舌を入れた。
思わず引っ込んだの舌を捕まえて、自分のと絡める、吸う。
はふはふとの息が上がる。
もっと乱れろと思ったところで、自分の肩を押す力を感じた。
名残惜しくも最後に上唇を食んで、顔を離した。



「っ、は、くる、しいよ」



荒い呼吸と、伏せられた目。酸欠か、こころなし赤くなった肌。どちらかの涎でてらてらと光る唇。
肩を押す手を、自分の肩に回させる。
ぎゅっと掴んでくるということは、まだ信頼されているのだろうか。
縋るものが欲しかっただけでもかまわない。突き飛ばされない事実があるだけで十分だ。
それだけ自分はに頼られているのだから。

顔を落として、今度はがぶりと首筋を噛んだ。
またうひっとが鳴いた。
それと同時に、首に回された手がぎゅっとシャツを握った。
拒絶はされていない。
べろ、と唾液をたっぷり舌に乗せてそのまま頸筋を舐めあげた。
そのまま鎖骨を舐めながら、裾から手を入れて服を脱がそうとするとが慌てたように声を発した。



「ま、マルコ!?」

「なんだよい」

「ぬ、脱がすの?」

「嫌か?」

「い、いやじゃないけど…」



あたま、へんになりそう。






 
2010/10/16