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は古典と言うかベタと言うか、王道な物がすごく好きだ。 いわく、わかりやすく威厳を放っているらしい。 「やっぱり、海賊といえばフック船長だよね!」 「テメェは何が言いたい」 「クロコダイルはかっこいいねって話だよ」 がクロコダイルの鉤爪に手を伸ばすが、その手が届く前にクロコダイルはひょいと鉤爪をあげる。 自分の届かない所に行ってしまった鉤爪を残念に思いながら、は諦めたようにソファに座った。 机にもたれかかって葉巻をふかすクロコダイルを頬杖つきながら見て、口をとがらす。 「惜しくらむはペットのオウムかサルがいないことだね。あとはあの帽子」 「だから、何の話だっつってんだよ」 「だから、クロコダイルはかっこいい海賊だねって話だよ」 あ、でもロングは似合わないね、今のオールバックが似合ってるよ、と笑顔で返す。 おおよその思い描いている“典型的な海賊”を想像できたクロコダイルはため息どころか、チッと舌を打ち、馬鹿が、と悪態をついた。 目の前にあったテーブルに足を乗せ、吸っていた葉巻の灰をソファに落とす。表面が焦げて穴が開いたが、海軍の物だと考えるとどうでもいい。 イライラしつつ紫煙を吐きだし、嫌みのつもりでに向けて煙を飛ばす。 けれどは煙草を嫌がるそぶりもせず、相変わらずのキラキラした笑顔でにっこりと笑い、両手を高揚した頬に宛てた。 半ばうっとりしたような調子で語られることは決まっている。 「海賊、いいよねぇ、憧れちゃう。いや、ボクも海賊なんだけど、やっぱり船長は憧れの的だよ」 「うちのティーチ船長!彼こそまさに外道!あの成金っぽいアクセサリー!仲間の悪人面!」 「やっぱりうちの船長が一番海賊っぽくて素敵なんだけどね!」 最終的には自分の所の船長自慢話になるのだからやってられない。 そもそもの話しに付き合う気はないのだが、どうしてだか神出鬼没で回避不可能。 現れてやることはくだらないおしゃべりと船長自慢だから、つまりはクロコダイルに利益は一切合切なし。どころか不利益を被る事態だ。 いっぺんしめてやろうかと思った事は数知れないが、そう思った時にはすでに消えているのだから小賢しい。 あの下衆い黒ひげと関わる気はこれっぽっちもないが、一度苦情を出しに行こうかと真剣に考えるクロコダイルだった。 後にペットに鰐がいると知って、大はしゃぎしたそうです。 「ワニ!それはなんとも素晴らしいね!ある種の運命を感じてしまうよ!!いや、これは必然なのかな?これでもし自分の腕を食べてしまったワニを飼っているのならボクはキミの豪胆さにシビれてしまうよ!!え?腕はワニに食べられたわけじゃないって?またまた冗談を!隻腕の海賊はワニに腕を食べられたって相場が決まっているのさ!やっぱりキミは海賊だよ、素晴らしい!!」 2011/02/27 ◇ |