■人使いの荒い魔女とそのバイト
「四月一日、今日お客さんが来るからお茶の用意ねー」
「へいへーい」
「お久しぶりです、侑子さん。 はじめまして、四月一日さん」
「って、もう来たのかよ!!」
毎度のように唐突にこの店に現れる客。
今度の客は・・・、魔女っ子?
黒い大きな三角帽子、黒いマント、お決まりの杖・・・、なんでセーラー服?
「久しぶりねー、ちゃん。 元気してた? 試験はどう?」
「気に食わないながらも頑張ってます。 なかなか個性的な人が多くて楽しい反面、ウザくてストレス溜まりそうです」
「あっはっは、さすがちゃん! 相変わらずの毒舌ッぷりね」
「侑子さんの人使いの荒さには負けますよ」
まったくだ。
侑子さんの人使いの荒さは天下一品。
えーと、茶の準備って紅茶とこないだのシフォンケーキでいいよな。
クリームだけ泡立てて、皿とフォークとティーカップはーっと。
*
「お待たせしました」
「ありがとう」
「ありがとうございます、四月一日さんも一緒にいかがですか?」
「え、いいんすか?」
「ついでよぉ、ま、座りなさい」
「へへ、お邪魔します」
って、待て。
俺は自分の分のケーキと紅茶持ってきてないぞ。
二度手間かよ!
*
「へー、じゃぁ、さんは本物の魔女っ子なんですね」
「はい、正式な魔法使いになるために試験の真っ最中です」
「ちゃんの魔法の腕は天下一品なのよー」
「次元の魔女さんには負けますよ」
さんは別次元のどっかの学校に通う学生らしい。(もう別次元とかそーゆー話には慣れた)
いいよなー、俺も魔法が習える学校に通ってみてーよ。
俺なんて普通の高校生だぞ、しかも妙なバイトやってる苦学生。
「四月一日さんも大変ですね、よりにもよって侑子さんのお店でアルバイトなんて」
「そーなんっすよ!! 何かにつけて酒のつまみ作れとか、やれ肩揉めだの、ほんっとーに大変で」
「あらあら、二人とも言ってくれるじゃない?」
「「 事実ですから 」」
「すっかり仲良くなっちゃって」
それから沢山話して、気付けば夕方だった。
「そろそろ帰りますね」
「あら、泊まってってもいいのよ? 四月一日がなんでもしてくれるし」
「侑子さんッ!」
「いいえ、いいんです、四月一日さんに悪いですし、 一応試験中の学生ですし」
あぁ、さん、なんて優しいんだ!
侑子さんのお客だとは思えないほど良い人だ!!
「ではありがとうございました。 さようなら、また会いに来ますね」
「えぇ、待ってるわ」
「いつでも来て下さいね」
「楽しかったです、侑子さんほんのお礼です、受けとってくださいね。 四月一日さん、侑子さんに負けず頑張ってください、そのうち良い事ありますよ。 シフォンケーキ美味しかったです、また作ってくださいね。 今度はわたしも何か作ってきます」
ティンクルパンプルラムポップン
え、クリーミィマミ?
って、さんもう居なくなってる。
帰ったのかな。
あー、今日は楽しかった。
「そう言えば、お礼って何だったんですか?」
「あ、コレよ。 どう? カッコいい子ばかりじゃない?」
にっこりとご機嫌な侑子さんの手には美少年の写真。
しかも、これ、ジャンプで連載中のテニスマンガの人物達じゃないか?
これ、まさかさんが?
・・・、やっぱり、侑子さんの客だ。
xxxHolic ツバサは原作詳しくないので、これで勘弁してください 2006 05 28