■風紀委員長様の頭痛
「鳥だ、飛行機だ、いえ、魔女っ子です。 こんにちわ」
じゃかじゃーん。
って登場したのは・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰? っていうか、何?
見たところ女の方は黒い大きな帽子に黒いマントにセーラー服に杖で学生で、横にいる付属品はどう見ても立派な鬣生やしたオスライオン。
そんな危険生物つれてうろつくなんて、酔狂な人もいたもんだね。
まったく、世の中狂ってるよ。
「君、頭大丈夫?」
「いたって正常です。 願い事はありませんか? 今なら無料で叶えて差し上げます」
「冗談言ってるなら咬み殺すよ?」
「こちらは弟の帝架くんです。 なにかマスコットキャラがいたほうが魔女っ子っぽいと助言を受けましたので、手伝ってもらってます」
「ねぇ、人の話し聞いてる?」
いや、もう、ホントに何? 何が起こってるわけ?
願い事云々以前にさ、もうちょっと詳しく説明してくれない?
それとも何? こんな可笑しな状況に真面目につっこんでるこっちが可笑しいの?
・・・・・・・・ねぇ、もう面倒くさいから咬み殺しちゃっていい?
「む、姉上殿、この男危険なのである」
「喋るんだ? そのライオン」
「いちいち細かいところを気にしていたらこの試験ではやっていけませんよ。 願い事、ありませんか?」
「それ以前に、君、自分の異質さを理解してる? 変な格好して、ライオンなんか連れて。 警察に突き出して欲しい? 病院に行くべきだよ?」
「姉上殿、これは馬鹿にされているのであるか?」
「帝架くん、いちいち反応しちゃいけません。 いいですか、わたくしに任せておいてください」
ねぇ、本気で何が起こってるのか誰か説明してくれない?
これは僕がおかしいの? こんな異常現象を現実として真に受けてる僕がおかしいの? ねぇ、誰でもいいから答えてよ。
「いいえ、おかしくなんかありませんよ」
「・・・・・・・・君には答えて欲しくなかった」
「貴殿は少々狂っているのである」
「君には言われたくないよ」
喋るライオンに言われたくない。
ついでに言うと変な格好した奴にも言われたくない。
・・・もういっか、これ以上現実と向き合うのも疲れるだけだし、そうだよ、もう咬み殺しちゃえ。
トンファーを手に構えて、まずはライオンの方を片付けようか。
「仕込みトンファーですか、物騒な人も居たものですね」
「肉食獣を連れてる君がそれを言うの?」
「姉上殿、ここは危険なのである。 我輩に任せて姉上殿はどこか安全な場所へ」
「大丈夫です、帝架くん。 わたくしこういう状況には慣れてますので」
「いい加減さぁ、会話成立させてくんない? 頭痛くなってきた」
「あら、頭痛ですか? それは大変、頭痛を治したいですか?」
「君たちが消えてくれたらすぐおさまると思うよ」
「頭痛を治したいですか?」
「治したいね。 だからさっさと消えてくれない?」
「承知いたしました。 その願い、叶えましょう」
ベホマズン
え、もしかして頭痛治したいって言うのが願い事になったの?
それって本心からの願いじゃないんだけど。
てゆーか今のって明らかにそっちが誘導して勝手に願い事決めたよね?
ねぇ、そうだよね? 僕の意思を無視して半ば強制的に願いを決めたよね?
もう本当になんなの、この人たち。
「さぁ、これで頭痛は治まりましたよ。 では、さようなら」
「むぅ、なんだかよくわからないのであるが、去らばなのだ」
じゃかじゃーん。
ようやく消えた。
頭痛は治ったかって聞かれると、微妙。
そりゃすっきりしてるけどさ、あいつらが頭痛の根源だからなんとも言えないんだよね。
・・・ま、いいや。 今日は早く帰って、ちょっとそこら辺に居る奴咬み殺して、さっさと寝よ。
家庭教師ヒットマンREBORN! 雲雀恭弥 2006 12 27