■キミは魔女っ子、アナタは魔王
「佐為に会いたい!!」
そんな願いを言われて、わたくし大変困っております。
死者を甦らすのは魔法使いにとってタブーなのです。
すでにお亡くなりになっている佐為さんを甦らすのは、この禁忌に引っかかります。
わたくし、こんな些細な事で試験をダメにしたくないです。
まぁ、ヒカルさんも佐為さんを生き返らせろ、と仰っているわけではないので、なんとかなるやもしれません。
「会いたい、という定義をお聞きしても宜しいですか? もしかすれば会う事が可能かもしれません」
「定義ってなんだよ?! とにかくオレは佐為に会いたいんだ!」
「まぁまぁ、落ち着いて。 定義というのは、生きている佐為さんに会いたいのか、見えなくてもいい幽霊状態の佐為さんに会いたいのか、それによって事情が変わってきます」
「佐為はもともと幽霊みたいなもんだから、話せれば良いんだ。 夢の中で会うだけでも良い、とにかく、佐為に会いたいんだ!」
「わかりました、それならばなんとかなりそうです。 しばしお待ちください」
幽霊、交霊術、この手の類は専門の人でなければ難しいんですよね。
あいにく、わたくしは魔女っ子であってその手の分野は未知の領域なので、ちょっと他の人に助力を乞おうと思います。
こんなとき携帯って便利ですよね。
一体何処の誰が魔法使いは現代機器を使わない、なんて言い出したのでしょう。
この現代社会でそんなの不自由極まりないじゃないですか。 まったく、少しはこっちのことも考えて欲しいです。
「あ、お久しぶりです、魔女っ子です。 はい、今暇ですか? あぁ、それはよかった、今すぐ大丈夫ですか? 助かります、では」
ぴ、と電話を切ったとたん、何もないところから唐突に現れたのは魔王科の周助さんです。 相変わらず何でもありですね。
良かったです、なんとかヒカルさんと佐為さんを会わせてあげることが出来るかもしれません。
「久しぶり、。 急な呼び出しだったけど、何か事件でも起きた? 誰か人を呪いたくなった?」
「お久しぶりです、周助さん。 会って早々物騒な事言い出さないでください」
「ふふ、冗談はこの辺にして、本題は?」
「ちょっとわたくしの専門外の願い事が出てしまいまして。 それで周助さんに手伝っていただこうという算段です」
「他ならぬの頼みだからね、聞かせてもらうよ。 もちろんお礼はちゃんとね」
「・・・・・・・・・・・・承知いたしました」
やはり、こういうことは魔王科卒業生である周助さんが適任でしょう。
黒魔術全般出来て、そっち方面に詳しくて。
本来はイタコであるアンナさんをお呼びしたかったのですが、アンナさんはふんばり温泉の経営で忙しそうでしたので、周助さんに来ていただきました。
あら、ヒカルさん、吃驚仰天摩訶不思議な顔をしてどうされました?
「なぁ、コイツ、ジャンプに出てた不二周助じゃねーの? テニプリの」
「細かいところ突っ込んではいけませんよ。 ねぇ、周助さん」
「そうだね、。 ヒカルの碁の進藤ヒカルくん、世の中には色々とあるんだよ」
と、そんな事はおいといて、さっさと本題に入りましょう。
結論から言って、呼び出せるんですか? 召還できますか? 通信可能ですか?
まぁ、不可能なんてありえないとは思いますが、念のため。
「うん、出来そうだね。 ちょっと大変そうだけど、なんとかなるよ。 、これ終わったら行きたい所あるんだけど」
「・・・・・・・・・・・お付き合いいたします。 眞魔国でも行きますか?」
「あぁ、それもいいね。 村田君だっけ? 記憶あるみたいだし、ユーリ君だっけ? 新しい魔王陛下も即位したんだよね」
「な、なぁ、それで佐為に会えんのか?」
「もちろんだよ、ヒカル君。 ちょっと目をつぶってもらえる?」
*
「今日はサンキューな」
「いいえ、それが魔女っ子の仕事ですから」
「僕もの手伝いをしただけだしね」
ヒカルさん、佐為さんに会えて満足していただけたみたいです。
よかったです、これで一件落着です。
周助さん、ありがとうございました。 おかげでなんとかなりました。
「、後日メールするよ。 お礼の内容はそこに書いておくね」
「了解いたしました。 わたくしに出来る事なら、なんなりといたしましょう」
クロスオーバー。 ヒカルの碁 2006 09 27