「ひろーぃ、さびしーぃ」
赤也ね、集合掛かって行っちゃったの。
部活中はおとなしく離れてる、そしたら応援くらいはしていいって約束だから、わたし、お留守番。
だから、暇でね?氷帝をお散歩中!ベンチで赤也待っててもいいけど、なんとなくね!
だってベンチだと女の子五月蠅いし、わたしをすり抜けたりして気分悪いもん。
ちょっと黙らせたら、赤也に怒られちゃったし…。なんでぇー?
でも、なんだか氷帝って広くてさびしいとこね?
表はあーんなに騒がしいのに、裏はこーんなに静か。
…や、裏も騒がしいかな?
ま、いーや!ここが体育用具室でー、水道で―、あ、保健室はあそこかー。大きい校舎ねー?広いねー。
「ここで何をしてるんですか」
てゆーか、静かで人っけないのにきれー。校舎裏とかって汚いものじゃない?雑草伸び放題だったり、壊れた机とか椅子とか放置されてたり。
それなのに、きれーに手入れされてる。うぅーん、校舎見た時から感じてたけど、ひょっとして氷帝ってお金持ち?
お金ってあればあるだけいいんだよね?赤也いーっつも金がねぇー!って言ってるもん。
お金どこかに落ちてないかなぁ…。
「…あの?」
「……あ!わたし?きみ、もしかしてわたしに話しかけてる?」
「え、えぇ。だってここにはあなたしかいないじゃないですか」
眼と眼を見つめあって、ちゃーんとお話して、意思疎通して。
わぁっ!この子、わたしが視えるんだ!
ごめんねごめんね、てっきりわたし以外の誰かに言ってるんだと思って無視しちゃって!
「久しぶりのお友達だっ!こんにちわ、貴方のお名前はなんですか!」
鳳長太郎、です。
2008/11/09
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