女の子が現れた。
そう、女の子が、破いた紙の中から出てきたとしか表現のしようがない。
淡い燐光を放ちながら、ゆっくりと、現れた。
自分自身は当然のことながら、桃城と越前も顔面蒼白のまま固まっている。



「ゆう、れい」



桃城か越前、どちらかが言った。
そう、彼女はきっと幽霊だ。
なぜならば、彼女を通して向かいに居る桃城と越前の姿が透けて見えたからだ。

彼女、そう彼女。
先程の声の高さと、髪の長さと、スカートをはいているからおそらく女性。
歳はきっと若いだろう。
うつむいたままなので、表情はうかがえない。

彼女が、コックリさん?
狐の霊じゃなかったのか?
どうみても、人間の女の子だ。














ゆっくりと、幽霊が顔を上げた。 暗く窪んだ眼下に、恐怖しか感じなかった。
2018/02/22

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