翌日から、高熱を出して学校を休んだ。
高熱は一週間続いて、その間は眠るたびにうなされていた。
医者に行けども理由はわからず、風邪か疲れが出たんだろうと言われた。
けれども、僕自身は高熱の原因を知っている。
知っている気がする。
彼女だ。
僕たちを死ねと呪った彼女。
彼女の呪いだと、僕は思う。
一度だけ越前から電話がかかってきた。
まだ死にたくない、と。
その時は僕自身も熱でうなされていたので、大丈夫、大丈夫、と繰り返すことしか出来なかったけれど、今考えればお祓いにでも行けばよかったのかもしれない。そうしたら、もう少し楽になっていたのかも、と思う。
だが、高熱を出していて歩くのも儘らななかったので、その案は却下だ。
それに、家族に知られて大事にしたくはない。
見舞いに来てくれた手塚から、桃城や越前も同じように高い熱を出して寝込んでいるのだと聞いた。
あの日、遅くまで部室に残って何をしてたのかと問われたが、つい話が弾んで遅くなってしまったと言っておいた。
コックリさんをやったら、呪われましたなんて馬鹿げているし、やった僕たちも大馬鹿だ。それに、あまり人に言いたい話ではない。
危険とされていることを自ら望んで行い、その結果がこれだ。
軽率すぎたと猛省しているし、まさかコックリさんが、幽霊が本当にいるとは思っていなかった。
本当なら、先輩である僕が後輩の桃城や越前を止めなければいけなかったというのに。
それでも、幸い死にはせず、こうして生きている。
桃城越前も、順調に回復しているらしい。
本当に良かった。
「ホントにいたんすね、コックリさん」
「しかしまー、二度としねーなァ」
「そうだね。もうこんな軽はずみなことしないようにしないとね」
後日、回復した二人とお弁当をつつきながら話していた。
死ねと言われて、生きているのが奇跡だと笑った。
念の為、近くの神社でこっそりお祓いをしてもらった。もちろん、たっぷりと神主さんに怒られたけれど。
怒らせてしまった彼女へのお詫びとして、油揚げを買って部室に置いてみた。一応コックリさんだし、キツネだから油揚げだと思ったんだけど、これはどうだろうか?
手塚や他の部員たちに見られても不思議がられるだけだから、こっそりとわからないような場所においてある。
これで謝罪になればいいと思いながら手を合わせる。
ごめんなさい、もう二度としません
2018/03/05
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