「て、づか」
「あれ、皆まだ残っていたのかい?早く帰らないと、下校時刻は過ぎてるよ」
「大石、も」
凍った時間を壊すように、二人が部室に入ってきた。
そういえば、部活が終わった後竜崎先生と話があると言っていた気がする。
二人は動かない僕達を不思議そうに見ながら、ジャージから制服へ着替えようとロッカーへ向かう。
「もう下校時刻は過ぎている、感心しないな」
「ご、ごめん、ちょっと桃城と越前と話し込んじゃって」
ようやく体が動いた。
コックリさんに使用していた机とイスを元に戻す。
桃城はそんな僕の動きを見て、はっとしたように動き出した。
越前だけは固まったままだったので、肩を叩いて大丈夫?と声をかける。
不二センパイ…、と小さく声が返ってきたので、きっともうじき越前も動けるようになるだろう。
「じゃあ、戸締りはしておくから早く帰るんだよ」
「もう遅いから、寄り道するなよ」
僕、桃城、越前がそれぞれ返事をして、帰路に着いた。
話したいことが沢山あるはずなのに、言葉が出てこない。
気付けば分かれ道に来ていて、何か挨拶をして自宅に帰った。
別れ際、越前が泣きそうな声で聞いてきたことだけが心に残っている。
オレたち、死にませんよね?
2018/03/05
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