雲雀がのことを知ったのは、病院から退院してから数日後のことだった。
草壁ら風紀委員を使い、ありとあらゆる情報網を調べさせ、彼の事を調べまわった。
けれども差し出される報告書はどれも白紙で、これといった成果が出ない。
幾ら調べても、探しても、彼につながるものは何も出てこなかった。
そして皮肉にも、雲雀に彼の情報を与えたのはあの赤ん坊だった。
『お前、あいつの事を調べてるみてーだな』
『なにかよう?僕は今忙しいんだけど』
『お前が望むなら、俺が教えてやっぞ』
赤ん坊に請うのは嫌だったけれど、それ以上に彼についての情報が欲しかった。
だから、聞いた。
そして得た情報を、雲雀は頭に刻み込んだ。
・
西洋系の顔立ちだ、と思っていたら案の定イタリア人で、現住所もイタリアだった。
あまり詳しいことはわからなかったけれど、今はそれだけ知れれば満足だ。
この前の借りは、いつか必ず、絶対に返す。
けれどそれは、もっとずっと後の話だ。
今はまだ、自分を極めなければ為らない。
そうしなければ敵わない。
それほどまでの力量差があった。
こないだの一件で思う存分、力の限り戦ったから満足した。
もう戦いに飢えていない。
だから、次の機会が欲しい。
次出会ったら、今度は―――。
この数日後、雲雀の応接室に来訪者が現れた。
2007 11 20
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