「おはよう!」



普段は十時近くまで寝ているが六時に起き出してきた。
王子はほど遅くまで寝てはいないものの、それでも普段ならまだ寝てる時間だ。
がちゃりと盛大にドアを開け、王子の部屋に乱入してくる。
当然、王子は起こされる。



「・・・・・・はよ。今何時か知ってる?」

「今日はね、市があるんだよ!」

「・・・市ならいつもあんじゃん」



寝起きの掠れた声で答えながら、王子は起き上がる。
はカーテンを開け、窓を開ける。
眩しい日光と、すっきりとした空気が入ってきた。



「市に行こう、王子!」

「・・・・・・・・・オレ眠いんだけど」

「さ、早く支度して!」



まるで会話が成立しない。
今に始まったことではないが、それでもこの横暴ぶりには呆れてしまう。
のっそりとベットから抜け出すと、すぐさまが寄ってきた。
喜色を浮かべるその顔を見れば、の中で王子と一緒に市に行くことはすでに決定事項らしい。



「ほら、早く着替える!」



急に視界が暗転したと思えば、素肌を朝の少し冷たい空気が撫でた。
目の前にいるを見れば、その手には王子が先ほどまで着ていたボーダーのパジャマが。
ぶるりと体が震えたので、自分の腕で体を抱いた。
生暖かい地肌を感じた。
ここでようやく、王子の頭は覚醒した。



「ちょ、勝手に脱がさないでよ!」



王子は慌てて上半身裸でパジャマを奪い返そうとしても、軽く避けられてしまう。
は王子にパジャマを返すことなく、クローゼットをあさり始めた。
綺麗に畳んで整頓されてあった衣服をぐちゃぐちゃにかき乱し、適当に見繕って王子に投げつける。
もう完全に起きてしまった王子は、投げられた衣服を上手くキャッチした。
そして、いつまでも半裸でいるわけにもいかないので、早速それを着る。



「それ着たら行くからね」

「朝飯は?」

「何か買って食べたら良いよ。朝市だから、きっと美味しいものあるよ!!」



上着に袖を通し、服を着替えた王子はうきうきとした様子のを見やる。
ごろごろとベットに寝転がり、今か今かと王子の支度を待っている。
恐らくはその身一つで行くのだろう。
王子は財布の中身を確認し、ポケットにねじ込んだ。



「準備できたよ」

「よし、じゃあ行こう!」







01:年齢不相応   2007 03 25
 

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