「チャオ、スパーダ」



相手が振り向くと同時に、剣を向けられた。
王子はすぐに足のホルスターにあるナイフを手に持つ。



「お前、誰だぁ?」



相手はナイフを持っている王子ではなく、剣を向けているに問うた。
はにっこりと笑い、名を名乗る。
剣を向けているから、これは敵ではないのか。
王子はを見るも、彼はただただ笑うばかり。



「ボクはだよ」

「んなこと聞いてんじゃねぇ。お前、何もんだ?」

「うふふ、人によってはドン・インペラトーレとか、バンボラって呼ぶ人もいるね」

「インペラトーレ、バンボラ。ハッ、そいつぁすげぇ!!」



相手は、何の迷いもなくに向けて剣を振り下ろした。
けれど今までと相手の間に入って剣をうけていた王子が、ナイフでそれを受け流す。
相手を敵と認識した王子がそしてそのままナイフで相手の喉元を掻き切ろうと足を踏み出すが、軽く避けられてしまった。
強いな、と思ったとき、相手と目が合った。
相手は王子を見て軽く目を開く。



「お前、ベルか?」

「死ぬ?」



ベルの名が出た瞬間、王子は真っ直ぐ相手に向かって突進していった。
ダガーを数本取り出し、投げる。
それが避けられたのなら腰にあったグルカナイフで切りつける。
相手はそれらを全て受け流し、ひゅう、と口笛を吹く。
逃げるな、殺させろ。
王子は尚も相手を殺そうとナイフを翳したが、に腕を掴まれた。



「う゛ぉぉぉおい、バンボラ、なんだぁ、こいつは!」

「ボクの息子の王子だよ。強いでしょ」

「そりゃぁすげぇ!!バンボラに息子がいたか!」



は王子に近づき、王子をなだめなる。
少しの間王子は離せ、ともがいたが、に羽交い絞めにされ、次第に落ち着いていった。
は若干口を尖らせながら相手に言う。



「いいなぁ、ヴァリアーは。おもしろい人がいっぱいいて」

「いいなぁ」



「じゃね、スペルビ・スクアーロ」



もう一度スクアーロが口を開こうとしたが、は王子を連れて立ち去っていた。







Spada スパーダ 剣2007 11 28
  

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