
お子さま行進曲
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の部屋はマルコと同室だった。 白ひげと寝かせるにはまだ不明な点が多いし、その点マルコだったら完全に子供を信じ切っていないからいざというとき対処がしやすい。 もちろん同じベットで寝るなんてことはなくて、マルコの部屋につるしたハンモックでは寝ていた。 最初は落ちるか、と思っていたマルコだが、器用におとなしく寝てくれているのでその点だけは助かっている。 要するに、見張りの意味も兼ねた同室だったのだけど。 「、今日からナースのねぇちゃんとこで寝ろ」 「やだっ!マルコとねるっ!」 「クソガキ、言うこと聞けよい」 「やぁーだぁー!マルコといっしょがいーいー!」 マルコはため息をつき、何時の間にこんなに懐かれたんだと最近呼吸よりもため息のほうが多くなったのではないかと思う。 しかしながらマルコもマルコで、これは譲れない。 男だと思ってたのが女だったなんて、扱いに困ってしょうがないではないか。 思い起こせば半裸で船内を駆けまわっていたり、野郎と一緒に風呂に入っていたり。 オヤジは結婚の約束までしてしまったとか。 一体こいつは教育というものを受けてこなかったのだろうか。 ここはひとつ、おとなしくしおらしく女らしく育ててやろう。 白ひげのナースに任せるのに一抹の不安がないではないが、それでも今よりかは常識が身につくだろう。 幸いな事にもうナースへの顔見せはすんでおり、子供は嫌い、というナースもいないではなかったが、おおよそ面白そう、という反応だったのでそれなりに可愛がってもらえるはずだ。 「お前も一応女だろい」 「こども?」 「こんな時だけ子供かよ、うっぜ」 「ひどいこといわれた!?」 胸もぺったんこで実物を見ないと男か女かさえ分からないような子供相手に何を言っているんだと思わないでもない。 だが、男だらけの船の中で万が一があっても困るだろう。 …誰が困るかはわからないけれど。 「おら、ついてってやるから行くよい」 「やぁーだぁー、マルコのうつけものっ!」 仕舞には泣きだしてしまったは、その場から消えた。煙のように。 唖然としていると、そういえば逃げ脚だけは速かったということを思い出した。 まさかこんな小さな子供に逃げられるとは思っていなかったマルコはまたため息をついた。 探さないと、きっと他の野郎の所へもぐりこむのだろう。 「とんだ面倒しょいこんじまったよい」 ← □ → 2010/09/18 |