お子さま行進曲



「どうした」

「わかんない」


はエドワードの上でだらけていた。
この船に来た時と比べれば随分と大きくなっただが、それでもまだまだエドワードの方が大きい。
すっかりの定位置の一つとなったエドワードの腹の上で、は眠るでもなくただぼんやりと横になっていた。
エドワードが喋るたびに上下する腹の上は、温かくて安心する。


「わかんねェのか」

「うん。わかんない。、どうしちゃったんだろう」


目を閉じて思考をめぐらせようとしたけれど、うまくいかない。
考えようとしても、何を考えていいのかわからない。
どうしたのかと自問自答しようにも、問題すら思いつかない。
頭がどろりと溶けてしまったみたいに、ぼんやりする。


「お前が元気ねェって、みんな言ってるぞ」

「そっか。心配かけちゃった」

「俺も、心配してる」


ごめんなさい、小さくつぶやいた。
元気がないというよりも、いつもの調子が出ない。
こんなこと初めてだ。
自身も戸惑っている。
でも、どうやったら前みたいに振舞えるかわからない。
心配させているのはわかっている。
わかっているけど。


「わかんないよ、オヤジ」


は泣いた。






静かに、泣いた。
  
2010/09/26