
お子さま行進曲
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はいつも笑っていて、元気で、明るくて。 白ひげ海賊団も日々平和で楽しくて。 だから、失念していた。 「前方に海賊船!!」 「久々に、やるかァ」 エドワードの言葉に、血の気の多い連中が叫んだ。 エースも久々に暴れられると喜んだ。 傍にいたもわぁっと目を輝かせている。 日頃喧嘩の多いエースとなので、お互いの喧嘩っ早さは知っている。 敵という言葉に胸躍らせ、血気逸った二人は意気揚々と飛び出した。 * メラメラの実の能力を使って敵を一掃するのは気持ちがいい。 大勢を一気に薙ぎ払う快感は早々得られるものではない。 時折鼻につく肉や髪の焦げた匂いは能力を自分の物にしてから長いが、未だ慣れないけれど。 周囲から聞こえる何かを殴る音、悲鳴、叫び、雄叫び、どれもお祭りのようで騒がしくって楽しい。 相手を思いっきり蹴ったり殴ったりすると、すかっと溜まっていたストレスも何処かへ行ってしまう。 あァ、やっぱり喧嘩は良いなぁとエースは己の気性の荒さを再認識していた。 ふと、喧嘩仲間の存在を思い出した。 も女のくせに喧嘩っ早く、よく殴り合う仲だ。 顔を殴ろうとも腹を殴ろうとも気にした様子もなく殴り返してくるも、さぞこの騒ぎを満喫している事だろう。 視界の隅で、見慣れた後姿を捕らえた。 「!」 いつものように、声をかけた。 いつものように、笑顔が返ってくると思ってた。 いや、実際いつも通りだった。 「エース!」 その笑顔は無邪気なもので。 「エースは何人、殺した?」 どこまでも純粋なものだった。 □ → 2011/02/23 |