お子さま行進曲



赤い色が、所々付着している。
擦ったのか不自然に伸びている箇所がある。
ぱっとみ、軽い切り傷はあるらしいが深い傷はない。
赤い手と、赤い胴体。
それの意味する所は、一体なんだ。


「あっ」


の声に一拍遅れて振り返ると、刀を振り上げた男がいた。
切られても、自然系の能力なので意味はない。
盛大にからぶった後で殴ろうと冷静に考えた矢先、また、視界に赤色が散った。
ごとんと重い音がして、どさりと崩れる音がした。


「もー、油断しちゃダメだよ?」


見えたのは、の後ろ姿だった。
風にゆれる髪の隙間からは、やっぱり笑顔の横顔がうかがえた。
何とはなしに視線を下に向けると、血だまりが出来ていた。
の足も、赤く濡れている。
足の隙間から何か見えなくもなかったが、よく見る前にの足が動いてそれを蹴ってしまった。
鈍い音と、水音が響いた。
振り向いたは、やっぱり笑顔だ。


「楽しいね!」


何が、とは、聞けなかった。






  
2011/02/24