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「へぇ、そりゃ典型的な冒険譚だね、気に入ったよ!!」 は宝石の輝くようなアイドル的笑みを満面に浮かべ、うなずいた。 現在地はグランドラインのどこか。いかだの上。 狭いいかだの上で、大きすぎる男達とは談笑している。 ずぶ濡れのは濡れている事を気にした様子もなく、きらきらと笑っている。 強面の、お世辞にも優しいとは言えない顔のティーチにもが動じる事がないのは、話しているティーチ自身そこはかとなく嬉しい。 人相が悪いというのは何かと損をしているけれど、に関して言うならそれもないようだ。 はティーチ以外、ドクQにもバージェスにも怯えることなく会話を楽しんでいる。 どころか、数々の冒険譚に笑顔だけでなく瞳さえも輝かせていた。 「すごいな、すごい、事実は小説よりも奇なりとは全くよく言ったものだよ」 聞いた話を想像して楽しんでいるのか、斜め上の空を見上げながらは恍惚とした表情を浮かべていた。 どちらかといえば愛され系、可愛らしい笑顔を浮かべるに黒ひげ一味は敵意なんて最初っからなく、あるのは興味と若干の下心。 再びぱちりと瞬き、ティーチに向き直ったはやっぱり輝いている。 視線に尊敬の意が混じった事に機嫌を良くしたティーチも、いつも以上に笑っている。 はティーチのごつく少々派手な指輪がいくつもついた手を握り、しきりに上下に振った。 「能ある鷹は爪を隠すっていうけど、きっとそれだね!ティーチはすごい人だ!!」 「ゼハハハハ、んな褒めるなよ!」 「今は仲間集めなんだっけ?そうだね、みんなすごいひとだけど、やっぱり少ないよね」 ラフィット、オーガー、バージェス、ドクQ、そしてティーチを見て、それで黒ひげ海賊団全員である。 みんなにきらきらと笑顔を振りまき、再びティーチに視線を合わせる。 今いるメンバーが話に聞く大冒険をしてきたかと思うと、の胸が高鳴って仕方がない。 「あぁそうさ。七武海に入って、インペルダウンの囚人どもを仲間にしてやるんだ」 「すごさがよくわからないけど、うん、その狡猾さと野心は気に入ったよ!何事も向上心が大事だからね!!」 海賊ってのも実に王道でいいよね!とティーチに臆することなくは楽しそうにはしゃいでいる。 今まで自身の行為を卑下される事が多かった黒ひげ一味は、素直に褒められ少しくすぐったい。 褒められた事ではなく、怒られ裁かれるようなことばかりしていたけれど、こうして認められるのはいいことだなとお互い顔を見合わせ笑いあう。 「うん、決めた。ティーチ、ボク、黒ひげ海賊団のアイドルになるよ!」 「そりゃぁ願ったりかなったりだ。攫う手間が省けたぜ、ゼハハハハ!!!」 そんなこんなで、グランドラインどこか海のど真ん中、いかだの上。 黒ひげ海賊団に一人、新しい仲間が加わった。 2011/02/13 ← ◇ → |