■帰り道、偶然
その日オレはみんなとカラオケに行って、買ったばかりの新しいコートを着て帰ってた。
ぴゅう、って風が吹く寒い日。 コート着てて良かったな。
真っ黒いコートの裾がひらひらしてて、なんだか一瞬マントみたいだと思った。
前には金色のボタンが4つ。
コートっていうよりは、ポンチョって言ったほうが似てるかな?
寒いなぁ、って肩をすくめて歩いてると、前に女の子が歩いてきた。
オレと同じような黒いコート・・・っていうか、あっちは完全にマントだね。
あ、目が合った。
「今から帰りですか?」
「うん、そうだよ」
知らない子だけど、笑顔で話しかけられたからこっちも微笑んで返した。
すると女の子はこっちに近づいてきて、オレの手をとった。
「では、一緒に帰りましょう」
え? って思った瞬間には、
きゅっぴるん☆
って音が聞こえて目の前が真っ白になってた。
*
目の前に広がるのはさっきまで歩いてた道じゃなくて、・・・どこだろう。
なんだか大きな建物だった。
「わたくし、です」
「あ、オレは滝萩之介」
「滝さん。 滝さんは何科ですか? わたくしは魔法科です」
何科って、なんのこと?
それよりもここはどこ?
「・・・・・・・・・・・・・・・・・マジですか」
「マジも何も、ここどこ? オレは早く家に帰りたいんだけど・・・」
「あーうち、、ものごっつい失敗をしてしまいました」
うん、さん、説明してもらえないかな。
滝萩之介 2007 03 28
