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あの出会いから数年が経った。
子供は今も、我が家にいる。
「ー、飯出来たぞー」
「…………」
「遅出だからっていつまでも寝てんじゃねェ! Wake up!!」
「のーもーにーん」
いつの間にかすっかり成長してしまった子供は、わたしの私生児という事になった。
政宗は本当に不思議で、沢山の事を知らなかったし、逆に沢山の事を知っていた。
認識の違いはあったけれど、そんなものどうとでもなる。
手続きがとにかく大変で裁判沙汰になるかもしれなかったけど、なんとか戸籍はゲットした。
名前は政宗。梵天丸はさすがにちょっと…いや、いいんだけどさ。
名前どうする?って聞いたら、なんか強そうなのにしてくれと言われたから一緒に考えた。
気づけば、政宗はもう高校生だ。
家事もできる立派な男の子、掃除洗濯炊事何でも来いで、わたしはとても嬉しい。
正直、生活はカツカツだ。学費というのは思ったよりずしっとくる。
政宗が大きくなって、一度引っ越しをした。政宗に一人部屋を与える為に。
仕事はまぁまぁ、そこそこやっているから、今の調子でいけば…なんとかなる。
高校生になったからバイトが出来る!とうきうきしている政宗だが、出来ればあまり家計の事は気にしないで欲しい。
そりゃぁ、バイト代でも入れてもらったら助かるけれど。それでも、政宗の時間は有意義に使って欲しい。
「ー!!!」
「やぁぁん」
「イイ歳してなにがヤーンだ!朝飯だ、とっとと着替えて降りてこい!!」
部屋に押し入ってきて布団をめくってくる政宗の鬼畜め。だけど、とてもいい子だ。
小さい頃からずっと、政宗はいい子だ。
いい子で、わたしの自慢の息子。
あぁ、きっと政宗がわたしの所に来たのは、運命だったんだね。
2010/01/19
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