
お子さま行進曲
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「はチョッパーと仲良しね」 「、チョッパーすきっ!」 もふーっとチョッパーに抱きつくと、抱きつかれてあわあわしながらも嬉しそうなチョッパーと、子供と動物がじゃれあってるのを微笑ましそうに見ているナミと。 今でこそ甲板でじゃれている二人だが、実はここまでやってくるのは大変だった。 「…しか?」 「お、オレはトナカイだっ!」 「ぎゃー!!!しかがしゃべったああぁぁぁ!!!!!!!!」 「ぎゃー!!!!」 喋る動物に驚くと、驚くに驚くチョッパー。 最初は誰でもそうだよなァ、と自分たちもチョッパーと出会った事を思い出す。 物陰に隠れた二人を見比べ、その場に居たメンバーは笑った。 「お、おて!」 「オレは犬じゃねぇ!!」 「ぴゃっ!」 ビビりながらもやっぱりチョッパーに興味があるは、なにかとチョッパーに絡むが、その扱い方がもろ動物に対するそれなので、チョッパーが怒る。 動物が喋るのと怒られたのとでが吃驚して、逃げる。これの繰り返しだ。 動物が喋るというファンタジックな日常に子供が慣れるのは早いと思ったが、両者とも臆病なのか肝っ玉が小さいのか中々うちとけない。 というか、は非現実的なものを総じて恐がる傾向にある。 悪魔の実の能力、喋る動物、海王類、これは気づいていないだろうが、おそらくフランキーが生身の人間でないと知っても恐がるのではないだろうか。 個人の自由を尊重する船だが、流石にこれは、誰かが介入しないといけないかと思い始めた数日後。 動いたのは麦わら海賊団きっての口達者、ナミだった。 「、ちょっとこっち来なさい」 「なにー」 ナミが呼ぶと、素直にこちらにやってくる。 素直な子供なのだ、は。 だからこそ、ナミの出番だ。 ちょっとそこに座りなさい、と言ったら、パラソルの下の椅子によじ登ってちょこんと座る。 テーブルの上に辛うじて顔だけ飛び出てるを正面からじっと見て、口を開いた。 「こっちじゃこれが当たり前なのよ」 いや、当たり前じゃないから、というツッコミが、隠れて事の成り行きを見守ってるメンバーからあがるが、小声なのでナミとには聞こえない。 真顔で言いきったナミに、は少し考えた後、今までずっと不思議に思ってた事を口にする。 「どうぶつがしゃべっても?」 「何が起きても、不思議じゃないのよ」 「ルフィがのびても?」 「こっちじゃ常識よ」 ナミの大胆な嘘を疑うこともなく、はそっかとうなずく。 陰から見守っていたウソップやフランキーなどはナミの嘘との素直さに胸が痛まないでもなかったが、少しでもこちらの世界に馴染んでくれるなら必要な犠牲だ。 ナミはが理解したのを確認すると、立ち上がりチョッパーを呼んだ。 チョッパーもチョッパーで子供であるに対して苦手意識を持っているが、同じ船に乗る仲間として仲よくしたい気持ちもある。 お互いが歩み寄れば、二人がうちとけるのもきっと早いだろう。 呼ばれてきたチョッパーが、おずおずといった様子でに近づいた。 もイスから降りて、ゆっくりとチョッパーと向き合う。 「友達として、仲良くすればいいわ。できるでしょ?」 まだおっかなびっくりとした様子だが、のちっちゃな手とチョッパーの蹄が握られた。 ← □ → 2010/01/05 |