「赤也、たるんどるっ!」



ごつん
なぜ放課後にある部活に遅刻するのだ!まったくもって理解不能!!



「ってぇー!!なんスか、ちょっと遅刻しただけでしょー!?」



ごつん



「言い訳などもってのほか!いいから外周行って来い!!」

「えー!!外周とか、マジッスか!」

「えぇい、無駄口たたく暇があったらとっとと行って来い!!」



最近のわかいもんは口ばっかり達者でいかん。
もっとこう自分の非を素直に認め、まずは謝罪しそれから誠意を見せるということをだな…。
おっといかん、俺も練習をせねばならんな。














ランニングに行こうとすれば靴ひもが切れる。
(幸いにも部室に予備があったので、それを使った)

タオルで汗を拭こうとすれば風が吹いてタオルが水の入ったバケツの中に落ちる。
(仕方ないので汗をかいたまま休憩時間を過ごした)

帽子が風に飛ばされて木の上に引っ掛かる。
(幸村が親切心で帽子めがけてサーブを打って叩き落としてくれた)














テニスコートに入れば石に躓いた。

「こらぁ、一年、しっかりとコート整備をせんか!!」

「「「 す、すみませんでした!! 」」」



ベンチに座って休憩していればボールが頭に直撃した。

「誰だ、今のボールを打ったやつ!俺が指南してやる!!」

「え、今誰かボールいじってたか?」

「いや、今休憩時間だろ?」



サーブを盛大に空振りした。

「へぇ、真田、俺が入院してる間何してたの?まさか自分が副部長だからって威張り散らしてばかりいて、自分の練習を疎かにしてたわけじゃないよね?まさかね。部員にたるんどるって言っておいて、自分がたるんでた、なんてことはないよね。そんなまさかね。皇帝真田とも呼ばれるような人がね。ねぇ、真田、どうだったの?そうだ、真田、ちょっと俺と試合しようよ。俺も長い入院生活で大分体が鈍っちゃったからさ。試合ついでに真田がちゃんと俺のいない間も練習してたか確かめてあげるよ。そうだ、そうしよう。ねぇ、真田。それでいいよね?」

「あ、あぁ、よろしく頼む」














…ゆ、幸村は流石この王者立海の部長だな!なんとも厳しい…いや、非常に身に付く鍛錬だった!
それにしても今日は、なんとも災難な一日だったな。
いや、もちろん俺の注意力不足や実力不足からなることだったのだが…な。
明日は、今少し態度を改め部活に挑もうではないか。














あぁん、放して赤也!こんなんじゃやりたりないのっ!だって赤也を殴ったんだよ?グーで二回も、二回もっ!!あーん、わたしに実体があったら三回でも四回でも、それこそ百回でも殴ってやるのに!!…やっぱりやりたりないよ、もっかい仕返ししてくる!とーめーなーいーでーぇー!!!
2008 07 04
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