再びクロロが出かけたある日。
とヒソカはまた一緒にいた。

クロロはどうしてかとヒソカが一緒に居ることを激しく嫌うので、クロロが居ない時でないと二人は会話もままならない。
なのでこうしてクロロの居ない日が二人にとっての逢引の日なのである。
二人は比較的仲の良い友人なのでこうして話をすることは楽しいし、こっそりと秘密を共有するのは何故か楽しい。
秘密の逢引は優雅な午後、行われていた。



「そう言えば、もう念を使えるようになったかい?」

「ううん、まだ」

「精孔を開けてないの?」

「うん、ゆっくりといこうかなーって」

「ふぅん、なら無理矢理抉じ開けても大丈夫だと思うけど」

「ボクもそう思う、大丈夫な自信あるよ」

「じゃあどうして?」

「何事もゆっくり進めたらいいよ、あせらずじっくりとね」



へぇ、とヒソカは相槌を打ちながらトランプタワーを作る。
は興味津々な様子で一段一段高くなっていくそれを見守った。



は何系だろうね」

「念の系統?」

「そう、僕の予想では変化系か操作系だな」

「わかるものなの?」

「僕の “系統別性格判断” よく当たるんだよ」

「へぇ、どんなのか聞かせてもらってもいい?」



が聞くとヒソカはトランプタワーを完成させ、説明を始める。
ヒソカ曰くの性格は気紛れで謎めいていて、極度のマイペース。
気紛れで謎めいているのは “変化系”マイペースなのが “操作系” 
だから、ヒソカはの念の系統をその二つと睨んだわけだ。



「そっか、じゃ、ボクはきっと変化系だ」

「どうしてそう思うんだい?」

「ヒソカも変化系でしょ?」

「あれ、僕君に何系か教えたっけ?」

「ううん、なんとなく。ヒソカって気紛れで謎めいてるなー、と思って。だから変化系かな?って。  それでね、ボクとヒソカは似てるから、きっと同じ系統だよ」

「なるほど。そう言えば、僕もと似てると思っていた所だよ」



くすり、と笑いあったところで
ヒソカがそれまで組み立てていたトランプタワーを崩した。
はらはらと崩れ落ちるトランプの向こうに人影が見える。



「今日はこれでおしまい。また今度ね、そしてその時までに念を覚えておくこと」

「うん、頑張る」



にっこりと立ち行くヒソカに手を振っていると、クロロが帰ってきたところだった。
ヒソカと入れ違いにクロロがの隣に座る。



「アイツと何を話していた?」

「ふふ、クロロってばボクの保護者みたい」



多少不機嫌なクロロの眉間の皺を伸ばしながらは、ヒソカとはただ話してただけ、ホントだよ?と言う。



「そうだクロロ、クロロの念のこと教えて?」

「なんだ突然、藪から棒に」

「知りたいから、クロロのこと。ねぇ、教えてよ」



甘える様に擦り寄ればクロロは先ほどまで悪かった機嫌を直しての頭をなでる。
クロロはに甘い。
この事実はヒソカにも、当の本人であるも承知の事実。
なのではクロロの機嫌が悪いときは
こうして甘えたような素振りをする。
すると忽ちクロロの機嫌が直ることを知っているからだ。
しかしクロロ本人が気付いていないので、
クロロはこうしてにいい様に利用されている事実に気付いていない。

こうして、ヒソカとの逢引は今日もクロロ不在で行われる。







2006 07 03

  

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