日常が戻ってきた。
が来る前の日常が。
退屈で、何の刺激もない日常が。

が来たからといって、常に波乱万丈な日々だった、というわけでもなかった。
最初にを見たときは驚いたし、その後何日も落ち着かず違和感が拭えなかったが、具体的に何があったわけでもなかった。
いつもどおり風紀委員の仕事をして、気紛れに授業に出て、時々人を狩って。
応接室に居座っているも大して干渉してこなかったし、彼からの過度な接触もあまりなかった。
時折 “散歩に行こう” “なにやってるの?” 等と声をかけられたりしたが、それは稀なことだった。
大抵は自分で持ち込んだパソコンと向き合っていたり、ソファで眠っていたり。
だから、応接室に自分以外の人間がいるというだけで、本当にたいした変化はなかった。



それなのに、この虚無感は何だろう。
厄介者がいなくなり、楽になったはずなのに、逆に落ち着かない。
静かで、自分以外の何者の気配も感じなくて。


あぁ、彼は今、どうしているのだろうか。
雲雀は窓の外を見つめた。







2006 09 09
  

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