何かが煌き、四方に糸を貼り付ける。
糸はが使っているような鋭利なものではなく、そのまま織れそうなくらいやわらかいものだった。
予期し得ない出来事に骸はその何かを仰ぎ見、は自分の体に張り付く糸を忌々しそうに剥ぎ取る。
「なぁに、これ。ちょっとボンゴレ、いいとこなのに邪魔しないでよ」
が糸を払っている間、骸を切断しようとしていたの糸が緩んだ。
その刹那の隙も逃すまいと、骸は一瞬の隙を突いての糸から抜け出した。
は体中についた糸を払うのに夢中で気づいていない。
死ぬ
殺される
それらの呪縛から解き放たれた開放感は全てを忘れさせた。
体中についた擦過傷。その各所からにじみ出る真紅の血液。
随所にある傷が痛むが、それよりも自由に体が動かせる事実が嬉しい。
死の恐怖から逃れられ、それがこんなにも素晴らしいことだなんて。
「こいつは形状記憶カメレオン、レオン。オレの生徒が成長すると羽化するオレの相棒だぞ」
骸の耳に、リボーンの声が聞こえた。
これ以上厄介者が増える前に、やってしまわなくては。
予想外のの存在で忘れていたが、当初の目的はなんだったか。
が倒せるに越したことはないが、それは今でなくとも構わないはずだ。
今最も優先すべきことは、今何よりもやるべきことは。
忘れるな。間違うな。誤るな。
骸は自分に言い聞かせ、すぐさま目標を定めた。
「新アイテムを吐き出すぞ」
「ええ!?」
「そうはさせません・・・!」
骸は駆け出し、手に持っている三叉を振り上げる。
視線の先には、今まさにアイテムを吐き出そうとしているレオンが。
もツナもリボーンも動かない。
何の躊躇いもなく、骸は三叉を振り下ろした。
真っ二つに裂かれるレオン。
ツナが叫ぶ。
「安心しろ、レオンは形状記憶カメレオンだからな。それより―――」
「なになにー!あ、なんだ、手袋かぁ・・・」
リボーンが何を言うよりも先に、が吐き出された新アイテムを手に取った。
骸が一瞬止まり、リボーンが舌打ちする。
しかしは手袋を気に入らなかったようで、ぽい、とツナに投げ渡した。
「あげる。ボク手袋って好きじゃないからさ」
「にゅ、ニューアイテムってまさか・・・」
「それだな」
「それだね」
「クフフ、なんだか助かりました」
「手袋ー!?」
2007 08 16
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