ドアの外には、柿本千種や城島犬と戦っていて到着の遅れた雲雀と獄寺が居た。
ツナはその二人の到着と、満身創痍ながらも無事な様子に歓喜する。
同時に、今まさに始まろうとしていた戦いは中断された。
「獄寺くん、雲雀さん!」
ドアを開けた獄寺と雲雀は、想定外の人物に目を向いた。
かつて日常を乱すだけ乱しておいて、その後ふらりと何の後始末もせずに消えたが、何故またこの場に居るのか。
いや、それよりも。
獄寺は混乱する頭を振り、自分の最優先事項であることを思い出した。
「10代目!ご無事ですか!」
無傷、とはいえないが、それでもまだ動いて自分の名前を叫べるツナを見て、獄寺は安心した。
けれどそれは一瞬で終わった。
ここは戦場だ。
周囲を見渡せば、部屋の大よそ中央に相手の六道骸がまだ目の前に顕在していて、悠然と構えている。
これまで並盛を襲った、自分たちの敵。
そして。
なぜ、なぜ彼がここにいる。
いや、彼のことを考えるより以前に、骸をどうにかしなければ。
骸を倒すためにこの黒曜まで来たのではなかったか。
優先順位を間違えるな、今、最も大事なのは。
「邪魔が入っちゃったけど、続けようか」
「・・・貴方がそう言うのでしたら」
その存在がムカつくけれど。
どうしようもなく腹が立って、同じ空間に居るだけで気分が悪いけれど。
雲雀はくらくらする頭をゆるく振り、総てを否定する。
それでも、この憎い相手を二人同時に潰す機会を与えてくれた天に、天なんて存在は信じないけど今だけ形だけの感謝をしよう。
一人は礼だ。
ここまで甚振ってくれて、敗北を味わされた礼をしなくては。
もう負けない、負けない、何があっても、絶対に。
そして、もう一人。
今、彼は雲雀など見向きもしないし、恐らくは視界にすら入れる気はないだろう。
その態度、容貌、雰囲気、総てが雲雀の神経を逆撫でする。
憎くて、恨めしくて、少し痛む気持ち。
負の感情が多きすぎて、わけがわからなくなりそうになる。
けれど、唯一つ確かなのは。
彼と戦って、完膚なきまでに叩き潰したいということ。
でも今は。
「アイツは、僕の獲物だ。横取りしたら咬み殺すよ」
そう、今は、六道骸を倒さねば。
イレギュラーなの存在に、心乱されている場合じゃない。
2007 12 27
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