誰もが緊張の糸を解き、勝利を噛み締めていたとき。
は倒れた骸の方へ歩み寄っていた。
気絶した骸を見て、中々面白かったよ、と呟く。
勿論気絶している骸に聞こえるわけがないのだが、は満足そうに笑った。
「早く皆を病院に!!」
「それなら心配ねーぞ。ボンゴレの医療チームがこっちに向ってる」
「ねぇ、ボンゴレ。ムクロを縛るとかしなくていいの?」
「え、だってもう気絶してるし・・・」
「ふぅん、ま、いいけど」
意味ありげに相槌を打ったを訝しみながら、ツナは倒れたままの骸を見た。
あれほど恐ろしかったのに、今はもうぴくりとも動かない。
終わったことが嬉しい事違いないが、いざ終わってみればあれほど大きな出来事がこんなにも簡単に終わってしまう。
きっと、本当はもっとなにか恐ろしい事が起こるのではないかとツナは思っていた。
今までも恐ろしかった事にかわりはないのだが、それ以上に恐ろしい何かが待っているような気がしていた。
だが、今、六道骸は気絶し倒れている。
それが目の前に広がる現実。
終わったのだ、終わった。
そう思った。
「いいけどね、ボクは」
勝って嬉しかった、平穏が戻ってきて喜んだ、もう誰も傷つかなくていいと安堵した。
心から望んだものが、漸く手に入った瞬間だった。
しかし、それは一瞬で崩れ去った。
の言葉と同時に。
「その医療チームは不要ですよ」
いつも、の言葉が最悪の始まりのような気がしてならない。
六道骸が、気を取り戻していた。
こちらに、銃を向けて。
2007 02 10
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