お子さま行進曲



「エースっ!」


翌日、エースの白ひげ海賊団入団が正式に決まった。
エースがエドワードに頭を下げ、己の口で白ひげ海賊団加入の意思を伝えた。
エドワードもそれを快諾し、新しい息子を迎える。
そのニュースは瞬く間に船内を駆け巡り、もちろんにも伝わった。
話を聞いた瞬間、すごく嬉しそうに笑ったをエースは知らない。
エドワードと幾人かの船員に囲まれた中、笑顔で駆けてくるが見えた。


「これから、よろしくっ!!!」


が嬉しそうに駆け足でやってくるものだから、エースは嬉し恥ずかし両手を広げた。
自分より年下の世話役だったとは沢山喧嘩をしたけど、それでも一番一緒にいた。
本当に喧嘩ばっかりだったけど、憎まれ口も散々叩いたけど、嫌がらせもしたしされたけど、てゆーか喧嘩しかしてこなかったけど、殴り合いもしたけど、蹴りも投げ技も能力もありのむしろ死合だったけど。
がいたから、決心できた。
たまには素直に、気持ちを述べよう。

とか思ったら右頬に勢いのついた激しいストレートを頂戴した。
揺れる視界で見えたのは、やっぱり満面笑顔のだ。


「ってぇな!!何すんだよ!!!!」

「よろしくのあいさつ!」

「お前の挨拶は左コーススクリューか!?」

「殴り合ってこそ芽生える友情!」

「誰から聞いた!?」

「みんな!」


何も知らず、純粋無垢がゆえに周囲の言うことを真摯に真に受けすくすくと育った白ひげ海賊団
優しく抱きしめて激励だなんて、そんな甘いお菓子のような所作は習っていない。
おめでとうの気持ちを込めて相手の頬を張り、全身全霊で殴り合ってこそ友愛の完成だと語っていたのは誰だったか。
けっこう大勢いたと思う。
背後からグララララと笑い声が聞こえた。


「エース、これからよろしくねっ!」







  
エースは芽生えそうになった恋の芽を踏みつぶされたとか。
2010/09/21