お子さま行進曲



「何を買ってもらおうかなっ!」

「言っとくが、俺はビンボーだかんな!」

「ふっ、ツケといてやるぜ…」


楽しげにはしゃぐを見て、エースは一安心していた。
どう考えても、昨日のは元気がなかった。
今朝も気持ちが悪くらいおとなしく、おかしかった。
無理やり外に連れ出したのが功を奏したのか、外に出たは楽しそうにしている。
街道を駆けるのどこにも憂いは見られない。
エースの見る限りは、いつもどおりだ。


「エース、あそこのアイス美味しそう!」

「自分で買えよ?」


は元気なほうがいい。
うるさくて、馬鹿で、明るくて、はしゃぎまわってこそのだ。
考え事をしていたら、にゅっと目の前にピンク色の物体が差しだされた。
見ると、はぺろぺろとアイスを舐めている。


「はいっ!エースの分!!」

「金はださねぇぞ」

はやさしーから!あげる!」


眩しい笑顔。
受け取ったアイスは、レモン味だった。






  
2010/09/27