■天才関西弁の眼鏡キャラ
「はじめまして、こんにちわ、魔女っ子です。 唐突ですが貴方の願いを叶えて差し上げましょう」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、自分、頭大丈夫か?」
シャランラ。
突如俺の目の前に現れたんは真っ黒大きな三角帽子、同じく真っ黒のマント、お決まりの杖を持ったセーラー服の自称魔女っ子。
まぁ、見た目確かに魔女っ子やな。
でもな、行き成り現れたんは不法侵入と違うんか?
それともアレか、魔女っ子やからという理由で全ての摩訶不思議な犯罪染みた行動は全て流されるん?
「混乱中とお見受けいたしますが、さっさと願い事を言ってください。 今忙しいんです」
ちゅーか、今俺着替え中やぞ。
強いて言えば俺の部屋やで、プライバシーの侵害や、覗きや、犯罪や。
あぁ、俺はもしや痴女という奴に遭遇でもしたんやろか。
顔ええしスタイルええし、モテるからなぁ。
「出てってくれ、今ならまだ警察呼ばんといたるから」
「困ります。 それ、願い事の意味が違います」
「なんや、何が望みや? 俺の生着替え見れて自分満足やろ、なんやったら握手でもしたるさかい、さっさと出てけや」
「はぁ? 何言ってるんですか、それじゃあわたくしが貴方に握手してもらうのが目的でこの部屋に来たみたいじゃないですか。 やめてくれます? そういう自意識過剰のナルシストほどウザイものはないんですよね。 大方、ちょっとばかり顔がいいので周りからモテてるからって過信しているんじゃないんですか? うわぁ、厄介な人種ですね。 わたくし、厄介ごとはごめんなんです。 逸早くこの現場・・・、基い、貴方という奇特な存在から離れたくて仕方が無いんです。 ですから、さっさと願い事を言っちゃってください。 あぁ、魔法を使ったちゃんとした願い事っぽいのをお願いいたしますね、じゃないと魔女っ子の意味が無いじゃないですか。 眼鏡キャラは頭がいいって相場が決まってますんで例に違わず貴方も頭がいいはずですよね、わたくしの言ってる意味がわかったのなら早く願い事を言ってください、さぁ、早く」
マシンガントークや。
こら、本場の大阪のオバちゃんと同じくらい凄いな。
うわー、俺のほうこそ厄介な相手に絡まれてもーた。
ちゅーかいいかげん着替えさせてくれんかなぁ。
上半身裸は堪忍して欲しいなぁ。
「なぁ、自分何もんなん? 俺のファンか? それともストーカーか?」
「魔女っ子です、魔法を使って人様の望みを叶える世のため人のため、果てには自分のために健気に働くわたくしです」
「自分が言うとなんやうそ臭いなぁ」
「わたくしだってこんなアホらしい決まり文句を言っても楽しくありません。 一刻も早く有意義な時間を過ごしたいので、早く願い事を言ってください」
願い、願い、煩いやっちゃなぁ。
そんなに願いが大事か。
「しゃーないなぁ、じゃぁ、この着替え中の俺によう似合う服をくれ、これでええやろ」
「ラジャー、了解です。 迅速かつ的確にその願いを叶えましょう」
パメルクーラルクーラリロリポップン カッコいい服よ出てこーい
「って、アイコちゃんやないか!!」
「ツッコミ有難う御座います、同じ魔女っ子なのでパクッてみました。 さぁ、願いは叶えましたよ」
シャランラ。
「んで、願いは言ったったで、ちゃーんと説明してもらおか・・・・・・・・・・・って、おらへんやん!!」
現れたのと同じように、魔女っ子は跡形も無く綺麗サッパリおらんようになっとった。
え、俺まさか狐や狸に騙されたん?
いやいや、それともマジで変態ストーカーのミラクルマジックに魅入られたとかか?
「うわ、めっちゃブランドもんのえぇ服やん・・・・・・・、俺の趣味やし」
でも、気付けば俺の願いどおり、俺に似合う服きとるし。
やっぱり魔女っ子やったんかなぁ。
しもた、もっとまともな願い事しといたらよかったわ。
それにしても、名前ぐらい聞いといたら良かったのかもしれんなぁ。
忍足侑士 2006 05 26