■相性の悪い桃と蛇

「魔女っ子登場☆ 貴方の願いは何ですか?」


ピロリロリン。

おいおい、何が起きてんだよ。
変な音が鳴ったと思ったら空から箒に乗った女が現れて・・・?
魔女っ子?んな馬鹿なことあるわけねーよ、あるわけねーな。


「ふしゅー」


ゲッ、マムシかよ。
変な女にマムシ、タイミング悪りぃな。 まったく。


「なんなんだよ、その変な女は・・・」

「知らねーよ。 お前だって空から降ってきたトコ見てただろ?」

「人が空から降ってくるなんて現実にあるわけねーだろーが!」


俺だってそう思うけどなぁ、実際に降ってくるトコを見ちまったんだからしょーがねーじゃねーか!
いちいちムカつく奴だぜ。


「まぁ、そんな議論は置いといて。 はじめまして、わたくしが願いを1つ叶えて差し上げましょう」

「「 はぁ? 」」

「1人につき1つ、常識の範囲でお願いします」


そりゃぁ確かに魔女っ子っぽい格好してんぜ?
黒いとんがり帽子にマントに杖に。 セーラー服着てんのはなんでか知らねーけど。
マジ・・・なのか?


「おい、何信じそうになってんだよ。 馬鹿か、お前は」

「ちょ、なんか言ったか、マムシ!!」

「馬鹿か、お前は、っつったんだよ! 魔法使いなんているわけねーだろーが!」

「こ、この人は魔法使いっつったろ?!」


人の言う事は信じなきゃいけねーよ、いけねーよ。


「とりあえず、まずはわたくしのことを魔女っ子と信じてくださっている若干夢見がちな貴方。 願いをどうぞ」

「お、おれぇ!? や、んな急に言われても」

「欲しいものはありませんか? ゲームとか、彼女とか、えぇっと、本とか、お金とか」

「そりゃ、欲しいもんっつったら山ほどあるけどよ」

「では、それを言ってください。 あれが欲しい、と言ってくださればわたくしが出してあげますので」


マムシの野郎が 馬鹿じゃねぇの、コイツ 的な目で俺と・・・魔女っ子? を見て溜息付いてやがる。
っだー、ムカつく野郎だな! 俺は言うぜ! 欲しいものを言ってやる!!
そんでコイツに人を信じる素晴らしさを教えてやんなきゃな!


「三國○双の新しいゲームをくれ」

低レベル・・・」 (バンダナ)

「黙れッ!!」


「任せてください、お安い御用です」


パンプルピンプルパムポップン  三國○双の新作でてこーい


「うっわ、すっげ! マジかよ!!」

「喜んでいただけたようでなによりです」


どーだ、恐れ入ったかマムシ!
やっぱり人は信じるもんだぜ!!




「で、お次の貴方は願い事決まりましたか?」


なんなんだよ、この女。
桃城は騙せても、俺は騙されねぇぞ、ふしゅー。


「ふざけた事言ってんじゃねぇ」

「わたくし、いたって真剣です。 願い事をどうぞ」

「大体その格好からしておかしいじゃねぇか」

「見た目をとやかく言われる筋合いはありません。 願いをどうぞ。 先ほどの方の願いが叶ったのをちゃんと見ていらしたのでしょう? でしたら、わたくしが本物だってわかるはずですよね。 それともあくまで現実を見ないつもりですか? 現実逃避もほどほどにしておいたほうがいいですよ、時には現実を受け入れるだけの許容の広さも必要です」


ごちゃごちゃうるせぇ奴だ。
俺はそこにいるお気楽な馬鹿とはちげぇんだよ。
ウゼェ・・・。


「とにかく、トレーニングの邪魔だ」

「トレーニングはいくらでもなさってください。 ですが、その前に願い事を言って下さらないと困ります」 

「うっせぇな!」

「おい、海堂、そんな言い方はねーんじゃねぇか?」

「お前も、こんな所でもたもたしてていいのかよ。 もうすぐ朝練始まる時間だぜ」

「ぅお、ヤッベ!!」

「そーゆーことだ、俺は急いでるから・・・」


「あら、それでしたら要は朝練に間に合えばいいのでしょう? 任せてください、お安い御用です」 (さっさと願いを叶えて帰りたいかなり強引魔女っ子)


ピンキー ポング ミラクル ファッション 朝錬に間に合いますように


「では、これにて失礼を」


ぴろりろりん。

・・・消えやがった。
横を見ると、なんかスゲーっつー顔をしてる馬鹿。
確かに消えたのはすげー・・かもな。
っと、今はそんな悠長な事言ってる場合じゃねぇ!朝練!!

勿論、朝錬には間に合った。
これは間違いなく俺が全力疾走したからであって、断じて魔法のおかげじゃねぇ。
桃城 武 海堂 薫   どうにも海堂のキャラがつかめない・・・   2006 12 31   
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